皆さんは、肉料理を作る際にスパイスを使ったことはありますか。
スパイスを使うと、いつもと違う味を出せますし、料理の幅も広がりますよね。
なんとスパイスには風味づけや香りづけだけでなく匂い消しの効果もあるのだとか。
それは、スパイスによるある作用が働いているからなのだそう。
肉特有の匂いや生臭さなども一緒に消せたら嬉しいですよね。
しかし、多様なスパイスを使いこなすのはなかなか難しいなと感じる方も多いはず。
今回は、特に肉の匂い消しに効果のあるおすすめスパイス5選をご紹介します。
また、肉の種類や調理方法によってどんなスパイスが合うのかも解説しますので、是非参考にしてみてください。
スパイスを使いこなして、お肉を美味しく食べましょう。
肉の匂い消しに効果的!?おすすめスパイス5選!
ここからは、肉の匂い消しに効果的なおすすめスパイス5選をご紹介します。
数あるスパイスの中でも、”特に匂い消しに高い効果を発揮する”とされているスパイスです。
好みに合わせて是非活用してみましょう。
2.セージ
3.ナツメグ
4.タイム
5.クローブ
1.ローズマリー
肉の匂い消しに効果的とされているスパイスの1つ目はローズマリーです。
ローズマリーは、食用から化粧品まで幅広く使われているハーブスパイスなので聞いたことのある人も多いはず。
シソ科の常緑低木(じょうりょくていぼく)で短い松葉のような形をしています。
さわやかな香りと、ほろ苦さが特徴です。
ハーブの中でも特に香りが強く、肉の臭みを消す効果が高いと言われています。
西欧では、羊肉やジビエ(野鳥獣肉)などの匂いのキツイものにはローズマリーを使うのが一般的なんだとか。
加熱すると香りが弱くなるため、気持ち多めに使った方が程よく仕上がりますよ。
ラム肉が安かったので、ローズマリーで臭い消しと白ワインもかけて臭みとりしたら美味しくできた。
— サシャ (@sasya) November 19, 2020
2.セージ
2つ目は、セージです。
シソ科の植物で、葉の部分を乾燥させたものです。
セージも肉の匂い消しに効果的とされています。
ヨモギに似た香りで、さわやかさの中にほろ苦さを感じます。
セージもハーブの中では、香りが強く肉特有の匂いをさわやかな香りに変えてくれます。
また、肉に含まれる脂肪分ととても相性が良く、特に豚肉と合うとされています。
ソーセージの”セージ”はこのハーブスパイスが語源になっているのだとか。
たくさん使うと苦みが増す場合があるので、使用の際は少なめにするとちょうどいいですよ。
今日は豚ハンバーグ(^ω^)
牛より味が無いのをやや多めの塩こしょうでカバー
臭みはセージで消してみました
セージと豚は相性いいですな(≧∇≦)
相変わらず見た目があんまり(っ◞‸◟c) pic.twitter.com/VY0PFEfnlY— 投機芸人モコモコ@モッコリモッコス (@mokox2mokkori) March 1, 2016
3.ナツメグ
3つ目はナツメグです。
”ハンバーグを作る際に使用したことがある”なんて方も多いのではないでしょうか。
ナツメグとはニクズクという果実の種を乾燥させたものです。
特徴としては、甘い香りとほろ苦さがあります。
この甘い香りに食材の臭みを取ってくれる効果があります。
また、加熱することで、特徴的なほろ苦さが消え甘みが引き立ちます。
食材の旨みも同時に引き出してくれますよ。
ナツメグはミートローフやハンバーグ、ロールキャベツなど、ひき肉料理と相性が良いとされています。
使用する際は、ちょっと少ないかなと思うくらいの量にしましょう。
加熱すると香りも際立つので、加熱前にほんのり香るくらいがちょうどいいでしょう。
レバーが安くなってたので買った。ナツメグまぶして焼いたら臭みが消えた。レバーの臭みは好きだがナツメグひと振りでこうも変わるのが面白い
— そー†= (@tubaki_sou) June 1, 2018
ナツメグは使用量に注意しよう!
ナツメグは、使用量に注意しましょう。
一度に大量に摂取してしまうと、幻覚作用や吐き気、痙攣、など中毒症状を引き起こす可能性があるとされています。
★推奨量は肉1gに対して0.2~0.5g程度です。
小さじ1で約1.5gなので、一般的な料理に少量使う分には全く問題ありません。
ただ、小さいお子さんが近くにいる場合は十分に気をつけましょう。
4.タイム
タイムも肉の匂い消しにおすすめです。
シソ科の多年生ハーブで、さわやかな香りと、ピリッとした風味が特徴です。
このさわやかな香りが、肉の生臭さを消してくれると言われています。
鶏のソテーや煮込み料理、ブイヨン作りに欠かせない、ブーケガルニ(ハーブの束)にも使用されています。
🌿ブーケガルニ🌿
ブーケガルニとは、煮込み料理の時に風味付けや、肉や魚の臭み取りとして加える、ハーブを束ねたもの。
私は、ポトフやロールキャベツなどに使っています😊
おすすめは、ローレル、イタパセ、ローズマリー、タイムなど🌿
これからの季節、スープや煮込み料理に大活躍です✨ pic.twitter.com/Ts8DAKKz79— kaoluna🌿和草とハーブ農園🌿ときどき野草摘み暮らし〜 (@kaoluna_farm) September 27, 2021
ほろ苦さがあるので、風味付けに少量入れると香りと旨みを楽しめますよ。
5.クローブ
クローブも肉の匂い消しに効果的とされており、煮込み料理に良く使われます。
クローブの木のつぼみを乾燥させたもので、独特な刺激のある香りの中に、バニラのような甘い香りを持つスパイスです。
この香りによって食材の匂いを消し、風味を高める効果があります。
肉料理にはもちろん、甘いものにも合うとされているスパイスで幅広く使われています。
ただ、クローブの香りは独特で刺激があるので、人によっては好き嫌いが分かれるかもしれません。
@mikipon19 クローブなどの香辛料がすごく効いてて独特な味。最初食べると、その癖のすごさから、そんなにおいしく感じないんだけど、2回3回と通ううちにどんどん好きになる、キャッチーなおいしさがない不思議なカレーです(笑)
— カオル (@kaorun33) August 16, 2011
クローブ独特の匂いだから好き嫌いはあると思う
— 長月 (@0803nagatuki) May 20, 2017
それが癖になるという方もいますが、心配な方は、調理前に香りを確認してみるといいかもしれません。
香りが非常に強いので、少量使うと丁度いいでしょう。
スパイスはなぜ臭いを消すの?ハーブとの違いは?
そもそもスパイスはなぜ肉の匂いを消すとされているのでしょうか。
スパイスには風味付けや、味にアクセントを加えるといった役割があります。
その中にはマスキング作用があり、肉特有の匂いや生臭さをスパイスの香りや味で覆い隠してしまう力があるのです。
”ハンバーグのタネにはナツメグ”、”煮魚にはショウガ”など、何となくスパイスを使っている方もいるかもしれません。
これは、風味付けだけでなく肉の生臭さを消す目的も含まれているのです。
匂いが気になる場合は下準備や調理中にスパイスを使用すれば、効果を最大限に発揮させる事ができますよ。
ハーブとの違いは?
現在、スパイス・ハーブの種類は約350~500種類あると言われています。
その中で日本は約100種類のスパイスやハーブが使われているのだとか。
両方とも香りや風味をプラスするという意味では同じですよね。
ハーブスパイスと呼ばれるものもあるし、いったいスパイスとハーブの違いって何なのでしょう。
実は、日本でスパイスとハーブを厳密に定義するものはないのだそう。
”葉や花、茎”はハーブ、”種や実、樹皮、根”をスパイスと分類する説もあるようですが、細かく区別するのはとても難しいのだとか。
そのため、料理の香りづけとして”刺激のある強い香りを持つもの”をスパイスとして位置づけている場合が多いようです。
香りや風味、旨みを高め、匂い消しの効果もあるスパイスは、料理引き立てる上で欠かせないものなので是非活用してみましょう。
使えばメリットだらけなので、用途に合わせて上手に使ってみてください。
組み合わせが大切ってホント?スパイスを上手に使い分けよう!
匂い消しに効果的なスパイスですが、使えば何でもいい訳ではありません。
お肉の種類や調理方法に合わせてスパイスを変えれば、匂い消しはもちろん、食材の味を最大限に引き出すことができます。
使い分けをしながら、スパイスを上手く活用しましょう。
★とにかく匂いを消したいという方は、匂い消しの効果が特に高い赤文字のおすすめスパイスを取り入れてみてくださいね。
鶏肉
鶏肉に合うスパイス | |||
炒める/焼く | ローズマリー・タイム・バジル・マスタード | ||
揚げる | タイム・パプリカ | ||
煮込む | クローブ・ローリエ・ジンジャー・シナモン | ||
仕上げ | チリペッパー・ワサビ・山椒 |
鶏肉には、比較的香りの優しいハーブスパイスを選びましょう。
鶏肉はどんな料理にも合いますが、淡泊で主張しすぎない味なのでスパイスが強すぎると、鶏肉本来の味を消してしまう可能性があります。
スパイスと鶏肉をバランスの良い状態にするためには、強すぎないハーブスパイスを活用するといいでしょう。
また、焼き鳥屋さんでも良く使われているチリペッパーやワサビなども良く合いますよ。
牛肉
牛肉に合うスパイス | |||
炒める/焼く | タイム・ガーリック・ブラックペッパー | ||
揚げる | ナツメグ・クミン | ||
煮込む | ブーケガルニ(タイム・パセリ・ローリエ) ・クローブ・オレガノ |
||
仕上げ | ホースラディシュ |
牛肉は、部位によってもスパイスを変えてみましょう。
ヒレやサーロインなど炒めたり、焼いたりする場合は、香りづけよりもパンチを加えるためにスパイスを使います。
また、肩やモモなど煮込み料理に用いられるスパイスは、臭み消しや、香りづけを目的として使われるためブーケガル二(ハーブの束)など複数のスパイスを混ぜて使うと効果的ですよ。
仕上げにフォースラディシュを使えば鼻に抜ける清涼感を楽しむこともできます。
豚肉
豚肉に合うスパイス | |||
炒める/焼く | セージ・キャラウェイ・ジンジャー | ||
揚げる | クローブ・ナツメグ | ||
煮込む | クローブ・五香粉・山椒・八角 | ||
仕上げ | マスタード |
豚肉は、香りの強いスパイスを選びましょう。
様々な料理に活用され、よく使われる豚肉ですが、特有の匂いが気になるという方もいるのではないでしょうか。
香りの強いスパイスであれば、臭い消しにも効果的です。
また、豚の脂身と相性のいい”セージ”などのスパイスを使えば、旨みも格段にアップしますよ。
脂身の多い豚肉には、マスタードなど酸味のあるスパイスを加える事で、くどさを感じずにさっぱりと食べれます。
羊肉
羊肉に合うスパイス | |
炒める/焼く | クローブ・オールスパイス・クミン |
煮込む | ローズマリー・セージ・スペアミント・マスタード |
羊肉も、比較的香りが強いスパイスを使うようにしてみましょう。
ヘルシーで人気な羊肉ですが、クセのある匂いが特徴的ですよね。
そのため、羊肉自体の臭みを最小限に抑えることが料理を美味しくするポイントでもあります。
香りが強いスパイスを使うことで、独特な匂いを消しつつ、素材の良さを引き出す事ができますよ。
清涼感のあるスペアミントはソースにすれば、羊肉をさっぱりしてくれますし、見た目も美しく仕上がるのでおすすめです。
におい消しで迷ったらミックススパイスを活用しよう!
スパイスが匂い消しに良いことが分かっても、何となく料理に使うのは難しいイメージのあるスパイス。
量や配合などよく分からないなんて方もいるのではないでしょうか。
また、スパイスは香りが強くほろ苦さもあるため、量を間違えると逆効果になってしまう可能性も。
スパイスの味しかしなくて苦い。あと普通に量が多い。
— Ayane (@othreethreeo) January 23, 2019
そんな時はミックススパイスを活用してみましょう。
ミックススパイスとは、何種類かのスパイスやハーブを組み合わされており、そのブレンドによって砂糖や塩などの調味料を加えることで、独自に配合されたものになります。
量や配合で悩むこともなくなりますし、下ごしらえで刷り込んだり、風味付けにそのまま食材にかけても良いので、1本あればとっても便利ですよ。
肉の匂い消しに効果的なスパイスを配合しているミックススパイスもあるので、参考にしてみてください。
ヤギ肉のキーマカレーを作った!臭みがウマミとなった。
色々なスパイスを調合するのではなく、ミックススパイスを買ってから調子いい— goma (@gee61132591) February 22, 2021
自分に合った方法で取り入れてみましょう!
まとめ
今回は、肉の匂い消しに効果的なおすすめスパイスについてご紹介してきました。
2.セージ
3.ナツメグ
4.タイム
5.クローブ
・ハーブとの違い
何となく使いこなすのが難しいイメージのスパイス。
実際私も、パターン化した調味料を使っていました。
しかし、スパイスには肉の匂いを取り、食材に風味付けやアクセントを加えてくれます。
料理の幅も広がりますし、本格的な味を楽しめますよ。
私もこれを機に色々試してみようかなと思いました。
それでも手を出しづらいという方は、是非ミックススパイスから始めてみてはいかがでしょうか。
スパイスを活用して、美味しくお肉をいただきましょう。