レシピを見ていると「お肉を室温(常温)に戻す」と書いてあるのを時々目にしますよね。
しれっと書いてあるこの言葉に「具体的に冷蔵庫から出して何分?温度は何度なの?」と悩んだ経験はありませんか。
わたしは気になって悩んでしまいます。
今回は、お肉を室温に戻す具体的な時間・目安、室温に戻す理由、時短裏技について徹底的に調べました。
悩みを無くしてスッキリとした気持ちで美味しいお肉料理を作りましょう。
お肉を室温に戻す方法と具体的な時間
「お肉を室温に戻す」というのは基本的な下ごしらえの1つです。
調理する前に、お肉を冷蔵庫で冷たくなった状態から室温になじませることをいいます。
「常温に戻す」という表記も見られますが、ここでは室温と常温を同じ意味で扱いますのでご了承ください。
常温に戻すのに向いているのは、厚みあるお肉、もしくはブロック肉です。
冷蔵庫から室内に出す時間は、30分が基準になります(お肉300gの場合)。
適した室温は15~25℃です。
お肉の感触の目安は、触った時に冷たくない・少しひんやりとする程度ですが、皮膚の感触は個人差があるでしょう。
奥のほうが明らかに冷たくて固そう、など表面と中身の温度差がなさそうなら完了です。
- 15~25℃
- 温度が一定である
- 直射日光が当たらない
<方法>
- お肉をパックから出す
- お肉をお皿に入れて、ラップをかけて30分(~300gのお肉)室内に置いて完了
※400gの場合40分、500gの場合50分
お肉の量に準じて室内に置く時間は伸ばしますが、寒い冬場でも300gまでのお肉の場合は30分を限度とします。
一定以上、置く時間を延ばしてもお肉の温度は変わらないからです。
また、長時間置きすぎると菌が繁殖する危険性がでてくるので注意しましょう。
ツイッターでもやはり「お肉を室温(常温)に戻す」で悩んでいる方がいました。
「肉を常温に戻す」…昨日は、冷蔵庫から出して2時間たってもお肉が冷たくて…諦めてしまった…室温が低いんかな?
— めた (@metam0) January 30, 2022
お肉の温度は徐々に変わっていくので、「今が室温(常温)」とわからず困りますよね。
お肉を室温に戻す理由
「お肉を室温に戻す」具体的な温度や方法はわかりましたが、そもそもなぜお肉を室温に戻す必要があるのでしょうか。
できれば時間をかけずに、すぐに調理に取り掛かってしまいたいですよね。
よく、ステーキやソテーのレシピで見かける「お肉を室温に戻す」ですが以下の理由で必要とされています。
- 焼いたときに外が焦げて中が生だと美味しくない
- 焼きムラの元を作らない
- 肉汁や甘味、風味をだすため
室温(常温)戻したお肉と、冷蔵庫から出してすぐ焼いたお肉の焼き比べ実験動画を見つけました。
再生した画面の左側が冷蔵庫から出してすぐのお肉、右が室温に戻したお肉ですが、見た目も室温のお肉のほうが赤く美味しそうです。
「お肉を室温に戻す」料理とお肉の種類による所要時間の違い
お肉を室温に戻す時間は、お肉の種類によって変わるのでしょうか。
「お肉を室温に戻す」がレシピ内に表記される料理名とともに、牛・豚・鶏の所要時間をお伝えします。
牛肉…ステーキ・ローストビーフ 30分
豚肉…ピカタ・ローストポーク・ソテー 30分
鶏肉…ソテー 15分
鶏肉だけ15分と時間が短いですね。
理由としては、鶏肉は牛肉や豚肉よりも水分量が多く傷みやすいことと、鶏肉は家庭で調理する場合、しっかりと火を通すことが前提になっているからでしょう。
お肉を室温に戻す時短裏技
これまでの項目で「お肉を室温に戻す」方法も、その理由や効果もわかりました。
でも室温に戻すのを忘れていた、一刻も早く調理したい、待てない、という時のもありますよね。
そんなときの為の時短裏技をご紹介します。
- お皿にキッチンペーパーを敷き、お肉を乗せる(ラップはかけない)
- 電子レンジで片面30秒温める
- 裏返して30秒温める
- 様子を見ながら繰り返し、お肉の表面と中身の温度差がなくなったところで完了
まとめ
レシピで見かけて悩んでしまう「お肉を室温に戻す」でしたが、基準や効果がわかってもやもやが晴れました。
- 「お肉を室温に戻す」のは基本の下ごしらえ
- 適した室温は15~25℃
- 室内に置いておく時間の基準は300gまでのお肉で30分
- 室温に戻す理由は、生焼けや焼きムラを避けるため
- 室温に戻すことで肉汁、甘み、風味が出る
- 電子レンジで時短裏技もできる