あなたはお肉の中で何のお肉が1番好きですか。
豚肉や鶏肉、牛肉がある中で比較的安価で使いやすい豚肉と鶏肉に手が伸びがちですが、実は牛肉にはたくさんの栄養素が含まれており、その効能も多いため、メリットがたくさんあるんです。
少しお高くて手を出しにくい牛肉ですが体に良い栄養がたくさん含まれているので家族の健康を守るためにも牛肉がおすすめです。
今回は、そんな牛肉の「栄養」と「効能」についてご紹介します。
牛肉の栄養と効能
牛肉には鶏肉や豚肉と比較してどんな栄養素が豊富に含まれているのでしょうか。
牛肉は鶏肉や豚肉と比べ「ヘム鉄」と「亜鉛」が多く含まれています。
- 「ヘム鉄」は赤血球を作るのに必要な鉄分です。ヘム鉄とタンパク質が合わさることでヘモグロビンが作り出されます。ヘム鉄は体の隅々まで酸素を運ぶ重要な役割を担っています。
- 「亜鉛」は骨、皮膚、肝臓、脳など体のあらゆる場所にある成分です。タンパク質を作り出すのに必要な成分で人間の体に必要な必須ミネラル16種に含まれます。
どちらの栄養素も体の健康を保つために必要な栄養ですが、これらが多く含まれているのが牛肉なのです。
ヘム鉄、亜鉛の他にも、牛肉には合計7つの栄養素が含まれており、それぞれ私たちの体に効能をもたらしてくれます。
- ヘム鉄
- 亜鉛
- 必須アミノ酸
- タンパク質
- 脂肪酸
- ビタミン
- カリウム
以下では7つの栄養とその効能について詳しく解説していきます。
牛肉の栄養①「ヘム鉄」の効能は?
牛肉に含まれるヘム鉄という栄養素は吸収率が高いという特徴があります。
体内に入ると効率的に鉄分を吸収できるので「貧血にならない」というがメリットあります。ここで「貧血なんて起こしたことないから自分には関係ない」と思う方もいるかも知れませんが、「鉄分」は体にとってとても重要なものです。
鉄分が不足すると頭痛やめまい、倦怠感などに繋がります。これは鉄分が全身に酸素を運ぶ役割をになっているからです。
鉄分が不足すると体に酸素が行き渡らなくなりこう言った症状を起こしてしまうと言えます。
貧血を起こしやすい人だけでなく「貧血にならないから関係ない」という方にも、体を気持よく動かすためには鉄分を効率よく摂取できる牛肉がおすすめというわけです。
他にもヘム鉄には「冷え性の予防」や「記憶力の向上」「集中力UP」などの効能があります。
牛肉の栄養②「亜鉛」の効能は?
牛肉の栄養素「亜鉛」は骨や皮膚、肝臓、脳、腎臓など体のあらゆるところで活躍しています。
必須ミネラル16種というものに含まれますが、なんと「体内で作り出すことができない」栄養素です。
ですから牛肉など亜鉛を多く含む食べ物を食べる必要があるのです。
「亜鉛」の効能は複数あり、「免疫力向上」「新陳代謝を上げる」「髪や肌の健康維持」があります。
タンパク質を合成する栄養素ですので体のあらゆる臓器に効果をもたらします。上記で表したように亜鉛は「脳」にも必要な栄養素です。亜鉛を摂取することで精神の安定やコントロールにも効果が期待できます。
反対に亜鉛不足になると病気になりやすくなったり、傷が治りにくくなる、成長しにくくなるなどたくさんの症状が考えられます。
牛肉を食べることは身体を丈夫にするというメリットがあるのです。
牛肉の栄養③必須アミノ酸の効能は?
牛肉に含まれる必須アミノ酸、リジンとメチオニンはカルニチンを作る栄養素です。
カルニチンとは私たちの体内で脂肪酸を筋肉細胞に移動させる役割を担っています。つまり、脂肪を燃焼しエネルギーに変える働きがあるということです。
牛肉を食べることで脂肪燃焼の効能が期待できます。
年齢を重ねていくとカルニチンを作る量が減っていきます。脂肪がつきやすい体になってしまうということです。
牛肉はヘム鉄や亜鉛と同じく、鶏肉や豚肉と比較して非常に多くのカルニチンを含んでいるため、牛肉を食べることで脂肪増加を抑えることができるのです。
また、牛肉に含まれる必須アミノ酸、トリプトファンはしあわせホルモンとも呼ばれている「セロトニン」を作り出します。
セロトニンの効能は「ストレス軽減」と「リラックス効果」です。
やる気や興奮をもたらすドーパミンとストレスや不安、緊張などをもたらすノンアドレナリンがそれぞれ過剰に分泌されないようにバランスを保ってくれるのがセロトニンです。
牛肉の栄養④タンパク質の効能は?
タンパク質は筋肉づくりに欠かせない栄養素で、摂取することで健康的な体を作るという効能が期待できます。
牛肉にもタンパク質を作る必須アミノ酸が含まれているため丈夫な体づくりに欠かせない食材です。
また、タンパク質には髪の毛を育てるという効能もあります。
タンパク質の一種「ケラチン」は髪を育てる栄養素です。ケラチンは髪の毛の成分の99%を占めており、髪の生成に欠かせない栄養素です。
牛肉を食べることは健康的な体をつくること、髪を育てるというメリットがあるということですね。
牛肉はタンパク質を作るのに最強の栄養!
「亜鉛」や「必須アミノ酸」の効能をご紹介しましたが、これらの栄養素は「タンパク質」を合成するのに必要な栄養素です。
中でも「必須アミノ酸」はタンパク質を作るのに欠かせない栄養素です。
必須アミノ酸は20種類ありますがその中の9種類を「必須アミノ酸」と呼びます。
こちらも必須ミネラルである亜鉛同様、「体内で作り出すことができない」栄養素です。
従って牛肉など必須アミノ酸を含む食べ物で摂取する必要があるのです。
- ヒスチジン
- ロイシン
- リジン
- メオニチン
- トリプトファン
- イソロイシン
- バリン
- フェニルアラニン
- トレオニン(スレオニン)
アミノ酸スコアとは必須アミノ酸が食べ物にどれくらいの比率で含まれているかを数値で表したものです。
これを「必須アミノ酸の含有比率」と言います。100に近いほどバランス良く必須アミノ酸が含まれているということになるのですが、なんと牛肉は必須アミノ酸含有率100です。
必須アミノ酸は量より質と言われています。質が100点の牛肉を食べて健康的な体を作りましょう。
牛肉の栄養⑤脂肪酸の効能は?
牛肉は脂肪酸である「オレイン酸」を多く含んでいます。
オレイン酸は善玉コレステロールを減らさずに悪玉コレステロールを減らすことができるのです。
牛肉を食べることでオレイン酸を摂取でき、「血圧を下げる」「動脈硬化の予防」の効能が期待できます。
また、食べ物からしか接種できない必須脂肪酸の一つである「アラキドン酸」も含まれています。
アラキドン酸は脳の機能に重要な神経細胞の生成を促す効果があります。
牛肉は必須アミノ酸だけでなく必須脂肪酸も含まれており、その中のアラキドン酸は「認知症予防」の効能、セロトニンと同じく「心身のバランスを保つ」効能もあります。
牛肉を食べることで必須栄養素を効率的に摂取できるというメリットがあります。
牛肉の栄養⑥ビタミンの効能は?
ビタミンB群はエネルギーの生成や代謝に必要不可欠な栄養素です。
ビタミンはフルーツや野菜に豊富に含まれているイメージですが、牛肉にも含まれているんだとか。驚きですね。
牛肉の部位でも特にホルモンやレバーに多く含まれています。
牛肉に含まれるビタミンB群には美容効果、疲労回復の効能があります。
また、牛肉に含まれるビタミンAは 目の健康、ビタミンEはアンチエイジングの効能が期待できます。
牛肉の栄養⑦カリウムの効能は?
カリウムはミネラルの一種です。
主にナトリウムの排出を促す効能があります。つまり塩分の取りすぎを抑制してくれるということです。
「塩分を摂り過ぎてるなぁ」と感じた時は牛肉がおすすめです。
カリウムを摂取して塩分抑制をしましょう。
牛肉を食べることで塩分摂取を控えるというメリットがあるんですね。
牛肉の栄養まとめ
今回は、牛肉の栄養7つとその効能についてご紹介しました。
「お肉食べたい」とお肉売り場に行くとやはり牛肉は豚肉や鶏肉と比べ高く感じますが栄養で考えれば牛肉はバランス100点の必須アミノ酸が含まれています。
他にも体に効能がある栄養がたくさん含まれていますので、ぜひ牛肉を積極的に食べることをおすすめします。
①ヘム鉄・・・冷え性の予防、記憶力の向上、集中力UP
②亜鉛・・・免疫力向上、新陳代謝を上げる、髪や肌の健康維持、精神の安定やコントロール
③必須アミノ酸・・・脂肪燃焼、ストレス軽減、リラックス効果
④タンパク質・・・髪の毛を育てる
⑤脂肪酸・・・血圧を下げる、動脈硬化の予防、認知症予防
⑥ビタミン・・・美容効果、疲労回復、目の健康、アンチエイジング
⑦カリウム・・・塩分抑制