皆さん鶏肉は大好きですよね。特に骨付きのフライドチキンが食卓に出てきたらテンション上がりますね。
我が家ではそんな日は本当に戦争です。いつも親子で一心不乱に肉にかぶりついています。
そんな時に鶏肉の骨の周りから赤い血のようなモノが出てきた時は、これ食べても大丈夫なのかな、なんて状態になることがたまにあります。一気にテンションが下がりますよね。
こんな事があって、骨付き鶏肉から出てきた血のようなモノは食べても大丈夫なのか、またその正体と対処法を調査してみました。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
骨付き鶏肉の血の正体は骨髄液!十分加熱済なら食べてもOK!
結論から言いますと、条件付きですが「骨付き鶏肉から出てきた血のようなモノ」は食べても大丈夫です。
鶏肉の骨からしみ出している血のようなものは骨髄液といいます。骨髄は骨の中にあり血を作ります。これは血を作る元で血と一緒の赤色です。なので、血が出ているように見えるのですね。
骨には細かい穴が無数にあり、骨髄液は特に加熱されるとしみ出してきます。また加熱しても変色しないので赤い色のまましみ出しているのです。
食べても大丈夫なの?という事ですが、十分加熱されていれば大丈夫との事です。
詳しく言うと、「中心温度75℃で1分以上加熱」されていればOK。
厚生労働省から出ている大量調理マニュアルに記載されてます。ご参考に読んでみてくださいね。
加熱調理食品は、別添2に従い、中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75℃
で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85℃で1分間
以上)又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認する
出典:厚生労働省ホームページ https://www.mhlw.go.jp/
骨髄液の下処理方法と注意点
骨付鶏肉から出る赤い血のようなモノは骨髄液である事が分かりました。また、十分加熱していれば食べても大丈夫な事も分かりました。
でも見た目が。。という方も多くいらっしゃると思います。
これは、調理する前に下処理をすればある程度解決できます。
骨付鶏肉の下処理方法
調理する前に下処理すると、骨髄液が出るのをある程度改善できます。
■下茹で
- 生の鶏肉をキッチンペーパーでよく拭く
- 沸騰したお湯で5分~10分茹でる
- その後、アクや血合いを取り除く
この際、骨の周りに包丁で切れ目を入れておくと血合いを取り除きやすいです。
この時煮すぎないように注意。旨味も出て行ってしまいパサパサになる事もありますので要注意です。
■お肉を常温に戻す
お肉を調理する30分前に常温で置いておきます。
半冷凍や冷蔵のまま調理すると余計に骨髄液は出ます。ですので、常温に戻してから調理する事でかなり改善できます。
注意点
鶏肉には食中毒菌のカンピロバクターが付着している事が多く、生のまま水洗いすると周りに菌が飛び散ってしまう可能性が高いです。
生の鶏肉をシンクで水洗いするのは厳禁です。
カンピロバクターは少ない菌数で食中毒を起こします。シンクに飛び散った菌で2次汚染され感染するリスクが高まります。必ずキッチンペーパー等でふきとりする事をおすすめします。
使ったまな板は必ずよく洗いましょう。できれば次亜塩素酸(ハイター等)で消毒するとベターです。肉用とその他食材用でまな板を使い分けた方が良いでしょう。
カンピロバクターは熱や乾燥に弱いので、十分加熱し、キッチン周りを清潔にし乾燥させる事で予防できます。
骨髄液の旨味を利用したレシピ
実は、骨の骨髄にはコラーゲン等の栄養素と旨味が凝縮されているのです。よく、料理店などでは、骨からスープを煮込む事が多くありますが、まさにコレです。
せっかくの栄養と旨味が凝縮された骨髄液を利用しない手はないですね。特に煮込み料理との相性がバッチリみたいです。
ここでは、骨付き鶏肉を使用したレシピをいくつかご紹介致します。
参鶏湯(サムゲダン)
丸鶏は準備が大変、という方にこのレシピでは骨付手羽元肉を使用してます。また炊飯器を使用しているので超簡単です。
材料(4人分)
- 骨付手羽元肉 800g
- 塩 小さじ1杯
- 長ネギ 1本
- 生姜 5㎝
- にんにく 2片
- 鶏ガラスープ 大さじ1.5
- 餅 2個
作り方
- 鶏肉下処理をする
- 野菜の下処理をする
- 炊飯器に入れる
- 水を4合目まで入れる
- 炊飯ボタンをON
骨付チキンカレー
基本のカレーに骨付肉を使用することで本格的な味わいになります。
材料(2人分)
- 骨付モモ肉 2本
- 塩・粗びき胡椒 少々
- にんにく 1片
- サラダ油 小さじ2
- セロリ 薄切り2g
- 水 800cc
- ローリエ 1枚
- ジャガイモ160g
- 人参 80g
- 小たまねぎ 6個
- カレールー 80g
- ガラムマサラ 小さじ1
- チリパウダー 小さじ1
作り方
- 肉・野菜の下処理をする
- フライパンに油とにんにくをしき、熱した後肉・野菜を炒める
- セロリ、ローリエ、水を加え煮込む
- ジャガイモ、たまねぎ、人参を入れる
- 調味料を入れる
- 煮込む
まとめ
鶏肉から出ている赤い血のようなものは骨髄液
骨髄液は十分加熱していれば食べても大丈夫(加熱は中心温度75℃1分)
骨髄液のしみ出し防止には下茹で、または調理する前30分の常温保管でかなり改善される
骨髄液はコラーゲンや旨味が多いので、煮込み料理等で調理を工夫して十分に活用する
骨付の鶏肉は、フライドチキン等ハレの日で大活躍します。いつもの料理をちょっと贅沢にしてくれますよね。
正しい知識を持ち、ちょっと工夫する事で食材の旨味を余す事なく食す事ができます。
衛生管理に気を付けて、骨付き鶏肉で一歩上の料理にチャレンジしてみるのも良いでしょう。