鶏肉って安いしヘルシーだから、どんどん食卓に取り入れていきたいですよね。
だけど、複数の種類のお肉を買ったときに気になるのが、その消費期限の短さ。
買うときになるべく新しい物をと思って探すけれど、一番長くて明日までだったり、今日中に切れてしまうということも少なくありません。
なぜかというと、鶏肉は他のお肉と比べて水分が多く、鮮度が落ちやすいから。
実はこれ、NG行為です。鶏肉は鮮度が落ちやすいので、パックそのままで保存すると酸化して表面が変色したり食感が変わったり、生臭くなったりするんです。
さらに胸肉やもも肉など大きな塊のままだと解凍にも時間がかかって調理するのも一苦労でした。
今回の記事では、基本の保存方法や使いやすくなる工夫、新鮮な鶏肉の選び方などをご紹介します。ちょっと手間はかかるけれど、この機会に正しい方法を覚えて、ぜひやってみてください。
安売りしている時にたくさん買って上手に保存すれば、食費の節約ができますね。
新鮮な鶏肉の選び方
鶏肉は水分が多くて傷みやすいため、上手に保存するためにはまずは新鮮な状態を見極める必要があります。
新鮮な鶏肉の特徴は、表面がみずみずしくきれいなピンク色で、皮の毛穴がしっかり盛り上がっていて、皮全体に細かくヒダが寄っているもの。皮の色は黄色い方が新鮮です。
また、パックの中が水っぽいものは避けるようにしましょう。時間がたつにつれてドリップはたくさん出てくるので、鮮度が落ちている証拠です。
鮮度の低下はお店の冷蔵庫から出した時から始まります。お肉は買い物の一番最後に選び、持ち帰ったらすぐに仕分けて保存するようにしましょう。
冷凍する場合も、期限が近くなったから冷凍するのではなく、使う予定がなければ買ってすぐに冷凍保存しましょう。
鶏肉の保存方法
鶏肉を買って来たら、仕分けをしましょう。すぐに調理する分はパックのまま、1~2日のうちに使い切る分はパックから出してチルド室へ。
また、使う予定がない分や大量にまとめ買いしたときは、パックから出して冷凍庫に保存します。
- パックから出して、水気を拭き取る。
- 空気が入らないようにぴったりとラップをかける。
- ジップ付きの保存袋で密封する。
- チルド室もしくは冷凍庫に保存する。
それぞれの手順について、詳しく説明します。
1.パックから出して水気を拭き取る
鶏肉を保存するときは、冷蔵・冷凍ともに買ってきたパックのまま保存するのは避けましょう。
パック内で空気に触れている状態だと、酸化が進んで鮮度が落ちてしまいます。
また、肉から染み出た赤い液体はドリップと呼ばれ、旨味成分を含む液体ですが、水分が多いため菌が繁殖して臭いのもとになります。
パックから出したあと、お肉についた水気もしっかりとキッチンペーパーで拭き取りましょう。特に手羽先は水気を含みやすいため、しっかりと拭き取りましょう。
2.空気が入らないようにぴったりとラップをかける
酸化を防止するために、ラップをかけます。このとき、冷蔵の場合は1つにまとめて、冷凍の場合は1回分ずつになるように切り分けて包みます。
冷凍や解凍を繰り返すと、ドリップが出てパサついてしまったり、菌が繁殖しやすくなります。1回分ずつに分けることで、必要な分だけを解凍することができます。
切り分ける際には、もも肉や胸肉などの厚い部分は薄くなるように観音開きにすると、効率よく冷凍することができます。
- 観音開きのやり方
3.ジップ付きの保存袋で密封する
ラップで包んだあと、ジップ付きの保存袋に入れます。このとき、保存袋にぎゅうぎゅうに詰めないように気を付けてください。せっかく1回分ずつに分けても、ぎゅうぎゅうに詰めると袋の中でひとかたまりになってしまいます。
また、保存袋の選び方も重要です。冷凍する場合には、必ず冷凍専用の保存袋を使ってくださいね。
乾燥や酸化を防止するために厚さは0.06mm以上でジッパーが2重になっているもの、冷凍庫の開閉時間を減らすためにシンプルなデザインで分かりやすいものがおすすめです。
4.チルド室もしくは冷凍庫に保存する
冷蔵での保存期間の目安は1~2日、冷凍では2~3週間です。1~2日のうちに使い切る予定がある場合はチルド室、予定がない場合は冷凍庫に保存しましょう。
チルド室は冷蔵庫よりも設定温度が低いため、お肉の鮮度を保つことができます。
冷凍するときは、なるべく素早く凍結させることを心がけましょう。凍結までにかかる時間が長いと、お肉の中に大きな氷の塊ができてしまい、細胞を壊してしまいます。
熱伝導性の良い金属製トレイの上にのせると、素早く凍結させることができます。
冷凍で保存した鶏肉を使いやすくするコツ
せっかく手間をかけて保存するのなら、使う時にラクができる工夫をしたいですよね。
調理や冷凍庫から探すのをラクにする方法をご紹介します。
一口大に切って冷凍する
鶏肉を冷凍保存するときに、一口大に切っておくと調理がとても楽になります。解凍後に切る必要がないため包丁やまな板を洗う手間が省け、さらに下味も付けておけば調味の手間も省けます。
また、金属トレイに並べて凍結させた後に保存袋に入れると、使いたい分だけが取り出せて便利です。
- 鶏肉を一口大に切る
- 金属のトレイにラップを敷き、鶏肉を並べる
- トレイの上からラップをかけて、冷凍する
- 完全に凍結したら、冷凍保存袋にいれて保存する
一口大の鶏肉はシチューや鍋に入れたり、衣をつけてから揚げにしたり、そのまま焼いて食べることもできます。ご家庭での使用頻度に合わせて保存の仕方を変えてみましょう。
下味をつけて保存する
冷凍する前に下味をつけておくと、当日すぐに美味しいおかずを用意することができます。
当日は加熱のみで時間はかからないし、当日の洗い物も減ります。さらに、胸肉やささみなどを冷凍すると気になるパサつきも抑えられ、保存期間も長くなるという特典つき。
下味冷凍した鶏肉は、3~4週間保存することができます。
やり方は簡単。冷凍用保存袋に鶏肉と調味液を入れるだけです。保存袋で密封するため、通常通り作るよりも調味液は少なくてOKです。
まずはレシピを参考にして作ってみてから、自分流を探してみましょう。
クリップでマークをつける
冷凍用の保存袋には記入欄があるため、ペンで日付や内容を書いて保存しましょう。
鶏肉は冷凍庫に保存したからといって、いつまでも食べられるわけではありません。鶏肉を冷凍で保存できる期間は、味つけなしで2~3週間、下味つきで3~4週間です。
この期間で食べきるには、冷凍庫の中身をしっかりと把握しておきましょう。
ただ、袋に書いておくだけでは冷凍庫の中に入れたときに見つけるのに時間がかかることもあります。
冷凍庫の中のものを探すのは、衛生上よくありません。冷凍庫の温度を上げないためにも、開閉時間は少なくする必要があります。
そこでおすすめなのが、クリップです。書類などをまとめるときに使うダブルクリップを使えば、冷凍庫を開けたときに見易くなります。
おいしい鶏肉を期限以内に食べきるため、保存と冷凍庫内の管理はしっかりしていきましょう。
まとめ
この記事では、鶏肉の保存方法についてまとめました。
保存の基本は冷蔵でも冷凍でも以下の4つです。
- パックから出して、水気を拭き取る。
- 空気が入らないようにぴったりとラップをかける。
- ジップ付きの保存袋で密封する。
- チルド室もしくは冷凍庫に保存する。
冷蔵では1~2日しか保存できない鶏肉も、冷凍すると2~3週間保存できるようになります。また、下味をつけて冷凍することで、3~4週間保存できるようになります。