牛肉料理と言えば、ステーキに焼肉にすき焼き、煮込んで牛丼もいいですね。想像だけでよだれが出そうです。
牛肉を食べたくてスーパーで買っていざ料理する時に、お肉の一部分がちょっと黒くなっているな、と感じたことありませんか。
ちょっと心配になりますよね。でもそれ、実は新鮮な証かもしれません。
ただし、要注意なのが冷凍した場合です。冷凍すると黒くなる場合があります。
特売の日にたくさん買って冷凍する方も多いかと思います。でも冷凍方法によっては新鮮な状態をキープできないことがあります。
「冷凍焼け」という状態になってしまうかもしれません。
お肉が黒いと感じるとき、状況や保存方法の仕方によって理由が違います。
長く新鮮をキープする保存のコツやたとえ冷凍焼けしてしまってもおいしく食べる方法などをご紹介します。
牛肉は黒く変色しても食べられるの?
お肉を焼こうと思った時、1枚めくると裏側が黒っぽくなっていたり、お肉が重なっていた部分が黒くなっていたことありませんか。
黒く色が変わっているお肉は食べられるのか、どうして黒くなってしまうのか、紹介します。
要注意の場合もありますので、あなたのお肉の状況に応じて参考にしてください。
【3つの見極めポイント】おいしいお肉の証拠かも?
お肉が赤ではなく黒くなっていると不安になりますよね。
でも、新鮮なお肉は黒いと言われるほどなので、正常なことが多いです。
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もちろん、賞味期限や保存状況にもよります。傷んでいるいる可能性もありますので、見極めが必要です。
では、大丈夫かどうか判断する3つのポイントをご紹介します。
- 空気に触れたら赤くなるか
- ベタベタしないか
- 腐ったような臭いはしないか
1.空気に触れたら赤くなるか
そもそもなぜ赤いかというと、牛肉に含まれるタンパク質の「ミオグロビン」という成分が酸素に触れることで色ついているためです。
本来の牛肉の色は、黒っぽい色をしています。その為、買ってきたばかりのお肉で空気に触れてなかった部分が黒くなっていても、それは食べても大丈夫です。
腐ってるかどうかは、黒くなっている部分を空気に触れさせてしばらく放置することで判明します。最長でも1時間程、放置して赤くなれば食べることができます。
逆に空気に触れていても黒い部分があるものは注意が必要です。傷んでいる証拠なので、食べてしまうとお腹をこわしたり大変な思いをしてしまうかもしれません。
また、緑や茶色に変色している場合は腐っている可能性が高いので食べるのは控えましょう。
トレー内は空気があるから表面の肉は鮮やかな赤に、空気に触れてない下の肉は暗赤色が維持される。無知の武器で店舗や店員さんを貶めたりクレームするのは止めて~😂「毒々しいくらい真っ赤な肉があって着色を疑う」とか言う人もいてそりゃお店のスライスとあなたの買い物のタイミングだからしらんがな
— 🔥ぽた🔥 (@ptyrbatake1) October 16, 2019
2.ベタベタしないか
牛肉が傷んで腐り始めるとベタベタとぬめりが出てきます。
肉自体も弾力もなくなって、ドリップという肉から染み出た赤い液体がぬめってとして触ると指につきます。
ベタベタし始めているものは腐り始めているので処分したほうが良いでしょう。
3.腐ったような臭いはしないか
腐り始めると嫌な臭いもします。ヨーグルトのような酸っぱい臭いになっていると傷んでいます。
傷みがひどくなるとアンモニア臭になっていきます。
新鮮な牛肉は臭いはないと言われているので、臭いを感じるようになったら注意してください。
お肉の色が変わってくると、食べても大丈夫か不安になりますよね。お腹をこわしてしまったら大変です。
買ってきたばかりの牛肉で、一部分黒いけどべたつきもなく臭いもなければ食べられるでしょう。ただし、買ってから数日たっていて、黒い部分が空気に触れても赤くならない場合は傷んできているかもしれません。
また、保存状態や肉の切り方によっても変わってくるので、買ってきたばかりだけど傷んでいる場合もあるので、見極めが大事です。
要注意!!黒い理由は冷凍焼け?
牛肉を特売の時に買って冷凍することもあるかもしれません。冷凍すると保存期間が延びるので、すぐ食べない場合は有効な手段ですね。
冷凍した場合も牛肉が黒くなることがあります。
先ほどあったように「ミオグロビン」が酸素と触れないために黒くなっている場合があります。その場合は、解凍した時に空気に触れさせて判断してみてください。
それでも黒い場合は、「冷凍焼け」という状態になっているかもしれません。
冷凍焼けとは、牛肉の表面の水分が蒸発し乾燥することで脂質が酸化して変色し、鮮度が落ちてしまうことです。
脂質も関係するので、脂身の多い高級な牛肉な程変色しやすいとも言われています。
冷凍焼けしていても、味は落ちますが食べられますよ。
せっかくなら冷凍焼けしないで食べたいですよね。次では保存方法のコツを紹介します。冷蔵の保存方法では、あるひと手間で鮮度長持ちが叶いますよ。
【冷蔵・冷凍別】保存のコツとは?冷凍焼けを防ごう!
買ってきた牛肉をおいしく食べるための保存方法について、冷蔵と冷凍それぞれのコツを紹介します。
ちなみに、牛肉から染み出る赤い液体のことをドリップと言います。よく血液と間違えられますか、ドリップは先ほどもでてきたタンパク質の「ミオグロビン」です。肉の赤さのもとになっています。
ドリップにはタンパク質やアミノ酸、ビタミンBなどの栄養素も含まれているので、いかに出さずに保存できるかも大事になります。
冷蔵保存のコツ
買ってきてその日のうちに調理する場合でしたら、パックのまま冷蔵庫に入れて大丈夫です。
なるべく温度差が出ないよう、ドアの近くなどは避けた方が良いでしょう。
賞味期限内だけどすぐには食べない場合は、パックから出す方法でおいしい状態で保存が出来ます。
- 牛肉をパックから出し、ドリップをキッチンペーパーで拭き取る
- ラップで包む
- ジップロックなどの密封袋に入れる
ブロック肉の場合はカットしないままのほうが、空気にふれずに保存できるので良いでしょう。
ついついパックのまま入れてしまいそうですが、ちょっと先に使う予定であればパックから出して保存すると良い状態で長持ちしそうです。
おいしく食べるためにひと手間加えてみませんか。
冷凍保存のコツ
おいしさを保って冷凍するためには、パックから出して保存しましょう。
真空にして保存できれば良いのですが、真空にするためには専用の機械などが必要になります。
そこでお家にあるもので出来る保存のコツを紹介します。
- 牛肉をパックから出して、空気を抜くようにしてアルミホイルまたはラップに包む
- ジップロックなどの密封袋に入れる
【ポイント】
・包む時はすぐ冷凍されるよう薄くする
・量があるときは1回分を小分けにして冷凍する
ラップで包む方法もありますが、アルミホイルのほうが空気を通さないので良いそうです。
ただし、アルミホイルを使用する場合は、電子レンジでの解凍は出来ないので注意してください。
なお、冷凍の保存期間は1ヵ月程と言われています。ただし、おいしく食べるには2週間以内がおすすめされています。
冷凍焼けを防ぐには
冷凍焼けを防ぐにはなるべく「空気に触れさせない」ことが大事です。空気に触れることで酸化しますし、表面の水分の蒸発につながります。
そして、「急速冷凍する」することも大事です。急速冷凍することであまりドリップが出さずにすみます。
また、意外な方法として「砂糖水に漬ける」ことも有効です。
水1リットルに砂糖1グラムを溶かした砂糖水にさっと漬けます。漬けたらすぐにアルミホイルやラップに包んで密封し冷凍してください。
これで牛肉の水分の蒸発を防いでくれるそうです。
冷凍したお肉のおいしい食べ方
冷凍焼けしないようしっかり保存をした牛肉、せっかくならおいしく食べたいですよね。
正しく解凍しないと台無しになってしまうかもしれません。
また、冷凍焼けしてしまっても諦めない、おいしく食べる方法もご紹介します。
正しく解凍しよう!!
おすすめの解凍方法を順番に紹介します。ゆっくり解凍するほうがドリップの量も少なくすみますよ。
まず1つ目は「冷蔵庫」でゆっくり解凍する方法です。
時間をかけることで、牛肉の旨味が逃げず味が落ちません。牛肉を前日に冷蔵庫にいれておけば調理する頃には解凍されています。
2つ目は「流氷解凍」です。
解凍し忘れや献立変更して牛肉を使うとなった時に、冷蔵庫で解凍するより時短になる方法です。
ボールに氷水を入れて、冷凍した肉を濡れないようビニール袋に入れ浸します。氷は様子をみて足してください。袋が浮かぶので重石代わりにペットボトルなどを使うと良いですよ。
3つ目は「電子レンジ」の解凍機能を使用した方法です。
ムラができたり、やりすぎて熱が入ってしまうこともありますので注意が必要です。
途中で上下を返したり、時間もすこしずつ様子を見ながら解凍してください。
【解凍方法まとめ】
おすすめ度 | 解凍方法 | 特徴 |
① | 冷蔵庫 | 時間がかかるが、ドリップも少なくおいしい状態で解凍される |
② | 流氷解凍 | 時短になるが、水に触れないための対策などが必要 |
③ | 電子レンジ | 簡単だが、ムラが出るので様子をみることが大事 |
注意点として、室温での解凍はやめましょう。
早く解凍させたくて冷蔵庫からだしてそのまま放置させたいところですが、室温では細菌が繁殖してしまいます。食中毒になる可能性もあるので気を付けましょう。
また、解凍した牛肉を結局使わず再度冷凍することもやめましょう。
牛肉が傷んでこちらも細菌などが繁殖してしまいます。解凍したら使い切るようにするか、最初から使い切れる量を冷凍しておくようにしましょう。
冷凍焼けしても大丈夫!!おいしい食べ方は?
冷凍焼けしても牛肉自体は食べられます。ただし、少し風味が落ちていたりぱさぱさしてしまうことがあるので、それをカバーした方法で調理しましょう。
- お酢を使う
- 煮込み料理に使う
- タレに漬け込む
臭いが気になる場合はお酢を使うと良いでしょう。穀物酢を使って炒め物をするとさっぱりおいしくいただけます。
また、カレーやシチューなどの煮込み料理では軟らかくなり、パサつきも気になりません。
あとはタレに漬け込む方法も臭いやパサつきを気にせず食べられます。焼肉のタレに漬け込んでおけば、あとは焼くだけで、時短にもなりますね。
まとめ
- お肉が黒くなっていた場合の見極めポイントが3つある。
「空気に触れたら赤くなるか」「ベタベタしないか」「腐ったような臭いはしないか」 - 冷凍焼けで黒くなることもある。
- 冷蔵保存では、パックから出してラップに包み密封袋に入れることで鮮度が長持ちする。
- 冷凍保存では、すぐ冷凍されるよう薄く、より空気に触れないようアルミホイルに包むと良い。
- 冷凍肉はじっくり時間をかけて冷蔵庫で解凍する方法がおすすめ。
- 冷凍焼けしても煮込みや漬け込みでおいしく食べられる。
牛肉本来の色や赤くなる理由がわかりました。また、おいしく食べるために鮮度を保った保存方法もわかりましたね。
保存のコツがわかれば特売の日にたくさん買っても腐らせる心配がなく、もうこわくないですね。
また、次牛肉を買った時に黒い部分があると新鮮な証拠だと嬉しくなるかもしれませんね。
鮮度長持ちの保存方法を試してぜひ牛肉をおいしい内にいただきましょう。