お肉を調理するとき、洗う方がいいのか洗わない方がいいのか、悩みますよね。
衛生的には洗った方がいいような気がするし、でも味が落ちてしまいそうな気がすると悩みますよね。
ここではお肉は洗った方がいいのか、洗わない方がいいのか、そしてその理由についてもお伝えします。
家族の健康を守り、美味しい食事を作りたい人には知っておいて欲しい情報なので、是非読んでみて下さい。
基本的には肉は洗わなくていい!?
日本で買った肉は、精肉の加工技術や衛生管理がしっかりしているため、洗わずに食べる方が美味しいと言われています。
何故なら、肉を洗うことでイノシン酸という旨味成分が流れ出てしまって美味しさが半減してしまいます。
イノシン酸は水に溶けやすいため、水で洗うことで溶けてしまいます。
更に、ビタミンB群も水に溶けやすいため、水で洗うことで本来得られる美味しいさや健康への効果が下がってしまうと残念ですね。
洗うと水っぽくなる
水で洗うと美味しさが半減するだけでは無く、お肉の表面には無数の凸凹があるため、水で洗うとその凸凹に水が付着します。
そうすると食べる時に水っぽいと感じ、型崩れも起こしやすくなってしまいます。
加工過程で人の菌はつかない
「誰が触ったかもわからないから洗いたい」という人もいるかもしれませんが、お肉という大事な食材を加工する時に素手で触ることはあり得ません。
衛生面には非常に気を遣われていますし、手袋をする前の段階でも徹底的に手洗い、消毒が行われている場合がほとんどです。
それでもやっぱり洗いたい。って思う方もいるかもしれませんね。
でも洗うことで危険を招くことがあります。
お肉を洗うことが不衛生を招く!?
どうしてもお肉を洗いたい人もいますよね。
でも表面だけを洗っても、菌はいなくなりません。
それだけでなく逆に不衛生を招くこともあるのです。
はねた水が不衛生を招く!?
お肉を洗って飛び散った水に、菌が含まれることがあります。
この菌がシンクや水道の蛇口などに付着し、知らずにそれに触れた手でサラダのレタスをちぎったとしたら、菌がそのまま口に入ってしまうことになります。
これでは、お肉を洗うという効果が逆効果になってしまいますよね。
食中毒はお肉の内部にもいる!?
例え表面を洗い流したとしても、実はあまり意味がありません。何故なら、菌は外だけではなく、肉の内部にも潜んでいます。
肉を安全に食べるには洗うだけではなく、お肉の中までしっかり加熱することが効果的です。
牛肉はレアで食べることがありますが、鶏肉や豚肉はしっかり中まで火を通すこと大事です。
それでも、床に落としてしまったり、血がついていたりとどうしても洗わずにいられない時は、どうしたらいいでしょうか。
肉に一手間かけてから洗うと味が落ちない!?
肉の鮮度が落ちたり、解凍がうまくいかなかった場合、ドリップという赤い肉汁が出てきたり血がついている場合があります。
ちょっと調理するのに抵抗がありますよね。
そんな時の一手間をご紹介します。
肉に塩をまぶす
肉の表面が引き締まり、成分が逃げにくくなります。
酒をまぶす
酒には洗い流す際に、肉の臭みを一緒にとる効果があります。
この二つの手順で、栄養や旨味成分の流出を防ぎながらドリップを洗い流すことが出来ます。
- この時に長時間水につけたり、強くこすったりすると肉の旨味が逃げてしまいます。
- 周りに食材や調理器具をおかないことと、水がはねた箇所はアルコールで消毒するなど、食中毒対策にも気を付けましょう。
肉を切ったまな板はどうやって洗う?
肉を切ったらまな板の表面に熱湯をかけると、除菌できて安心って思いますが、実は熱湯は逆効果なのです。
肉を切ったまな板は、冷水で洗うのがオススメです。
肉を切った後のまな板の表面についた汚れは、タンパク質です。
そのため、お湯をかけるとそのタンパク質が凝固してしまい、逆に汚れが落ちにくくなります。
まずは冷水でよく洗い流し、その後洗剤で洗いましょう。
汚れが落ちたら、お湯ですすいで大丈夫です。
まとめ
お肉は、基本的には洗う必要はありません。
洗うことでイノシン酸やビタミンB群が流出し、本来得られるはずの美味しさや健康の効果が半減してしまいます。
更に洗うことで逆効果を招き、食中毒を引き起こすなどの危険があります。
肉の菌をやっつけるには、しっかり中まで火を通すことが大事です。
肉の表面にドリップがついたり、落としてしまってほこりがついてしまった場合など、どうしても水洗いする場合は一手間かけましょう。
塩や酒をまぶすことで、旨味を逃がさずに洗うことが出来ます。
そして、肉を切ったまな板は、熱湯ではなく冷水で汚れを落としましょう。
美味しいお肉を少しでも美味しく食べるお手伝いが出来たらうれしいです。