牛肉といえば他のお肉と比べると高価ですし、ご馳走といったイメージを持つ方もいるのではないでしょうか。
我が家でもお肉が大好きな家族のために、「今日は奮発して牛肉にしよっか」なんて時があります。
そんな牛肉ですが、いざ食べようとふと見た時に”茶色に変色してる”って事ありませんか。
せっかく楽しみに食べようと思っていた牛肉が変色していたら「これ、大丈夫なの」と心配になってしまいますよね。
実は、牛肉には茶色に変色してしまうある理由があるのです。
問題ない変色であると分かれば安心して食べられますよね。
また、もし腐ってしまった場合の牛肉の見分け方や、変色を防ぐ保存方法についても詳しく解説していきたいと思います。
不安を解消して牛肉を楽しみましょう。
牛肉が茶色に!?この変色は安全?
「牛肉が茶色く変色している」そんな時ってありますよね。
実は牛肉の変色には、大丈夫な変色とそうではない変色があるんです。
ここからは、安心してもいい変色についてご紹介していきます。
スーパーで牛肉を買う時、賞味期限が切れているわけではないのに、なんとなく茶色に見える牛肉や、表面は色鮮やかなのに、内側が「茶色い」牛肉ってありませんか。
実際、私もスーパーなどで見かけると「どうなのかな」と思いつつ、避けて色鮮やかな方を取っていました。
色鮮やかなお肉ってやっぱり美味しそうに見えますよね。
でも、このイメージから私たちは本当に新鮮なお肉を選べていないかもしれません。
果たしてどういう事なんでしょう。
知って得する!?茶色く変色してしまう理由は〇〇だった!!
スーパーで売っている牛肉や買ったばかりの牛肉が茶色く変色している場合は、全く問題ありません。
むしろ、茶色いお肉の方が新鮮なのです。
牛肉本来の色は暗赤色(あんせきしょく)という茶色のような暗めの赤色をしているのだそう。
それは、牛肉に含まれるミオグロビンという筋肉色素がその色をしているからなのだとか。
なので、切って間もない新鮮な牛肉は、そもそも茶色のような暗めの赤色をしているのです。
これからの買い物は選ぶ基準も変わってきそうです…。
では、牛肉のあの鮮やかな色はどうやって出てきたのでしょうか。
牛肉が色鮮やかになる原因には、酸素が関係しています。
牛肉に酸素が触れた瞬間、筋肉色素と酸素が結合する事で発色作用が起こり色鮮やかな赤色に変化するのだとか。
空気に触れた部分と、触れていない部分で色の変化が見られるのはそのためです。
心配な場合は確認してみるといいかもしれません。
腐ってる?食べられない牛肉の見分け方
牛肉は時間が経過すると、鮮やかな赤色からまた、茶色のような黒みがかった色に変化していきます。
この変色が始まると牛肉が酸化をして、風味も徐々に落ちてきている状態になります。
過度な変色でない限り、風味が落ちる程度で問題ない場合も多いですが、変色度合によっては、食べてはいけないケースもあるので気をつけましょう。
雑菌の増殖や腐敗が進行しているかもしれないからです。
もし、牛肉を買ってしばらく期間が経過している場合は、十分に注意をした方がいいでしょう。
ここからは、牛肉が腐ってしまった際の見分け方について詳しく説明していきます。
牛肉が腐っているか判断に迷った場合は、3項目(見た目⇒ニオイ⇒感触)の順に腐敗の進行度合いも変わってくるのでチェックしてみてください。
見た目
「牛肉が変色しているけど、これは大丈夫なの」
まずは、見た目から気になる事ってありますよね。そんな時は、以下の4点を確認してみましょう。
チェックポイント
※ドリップ:冷凍から解凍したときに出る汁 |
牛肉が緑色や青色に変色している場合は、雑菌が繁殖している可能性があります。
さらに、斑点はカビ菌により発生している可能性もあるので、心配な場合は迷わず破棄するようにしましょう。
ただ、見た目だけでは判断が難しい時ってありますよね。そんな時は、臭いや感触の違いなど総合的に判断することが大切です。
極端な色の変化や保存期間には注意しつつ、牛肉は買ったら早めに食べちゃいましょう!
ニオイ
牛肉が腐り始めると、臭いでわかる人も多いのではないでしょうか。
鼻にツーンとするような、かなり強烈なニオイになっていきます。
チェックポイント
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このような臭いを感じたら、牛肉の腐敗が進んでいる可能性が高いです。
食べないようにしましょう。
豆知識
※牛の種類によっては最初から、草のニオイなど独特な臭いがする牛肉があります。 ミネラルの多い餌を食べている牛にはそのような傾向があるのだそう。 |
いずれにしても、腐敗臭とは全く異なるニオイなので、この場合は心配する必要はないでしょう。
色々な方向から確認してみましょう!
触った感触
腐敗し始めた牛肉は更に感触も変わっていきます。
この時点になれば、腐敗は相当進んでいると思っていいでしょう。
チェックポイント
|
牛肉に雑菌が繁殖して腐り始めると、白い糸や粘りといった現象が出てきます。
この場合外側だけでなく、内側も菌が増殖している可能性があります。
この状態になった場合は、食べると下痢や腹痛、嘔吐など食中毒症状を引き起こすかもしれません。
もったいないと思っても食べないで破棄しましょう。
心配な点があれば、食べないようにしましょう!
腐敗と熟成肉は違う?腐りかけのお肉は食べないで!
SNSでは、”腐る直前の牛肉が美味しい”という書き込みが多く見られました。
熟成肉もありますし、お肉を寝かせるという意味では同じことなのでしょうか。
私の個人的な意見としては「腐りかけのお肉とかおなか壊しそう」なんて思ってしまいますが。
実際はどうなのでしょうか。
週末前に半額で買い求めてきたまま土日外出していてまさに「牛肉は腐る直前が美味しい」真っ最中になったステーキ肉が冷蔵庫に あったので焼いてみました。念の為いつもよりも少しウェルダン気味に。柔らかくて美味しかった。
満足満足。#食品ロスWFP2021 pic.twitter.com/3YZeLK93Sa— michie(neko) (@nekopy) October 18, 2021
牛肉は腐る手前が美味しい https://t.co/LxW4svNoHB
— バッタ (特に固定への💓消える😭) (@a3mirai) January 31, 2016
うちの親父も牛乳と牛肉は腐る寸前が一番美味いとか言ってしょっちゅうお腹壊してた#親父熱愛 @tim1134 #joqr
— ace-k(エースケ) (@acek894) September 18, 2021
結論としては、”腐りかけのお肉は食べない方がいい”でしょう。
熟成肉は「湿度」や「温度」、「空気の循環」などすべてを調整することで、牛肉を腐敗させる菌を抑え、うまみを引き出す菌を活性化させる事で作られます。
そのため熟練の技術と大変な手間が必要となります。
一般の家庭では、そのような環境が整っている可能性は低く、寝かせているだけでは逆に有害な微生物が付着し、そのまま増殖させてしまいます。
食中毒を引き起こす原因になりますので絶対にやめましょう。
もう茶色くならない?注意点と保存方法
せっかくの牛肉を”可能な限り美味しい状態で保ちたい”ですよね。
牛肉の変色は風味を落とすだけではなく、腐敗につながる事が分かりました。
ここからは変色の原因となる酸化や腐敗を防ぐ注意点と保存方法を冷凍と冷蔵に分けてご紹介していきます。
冷凍保存
長期保存には冷凍保存というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。
私はまとめ買いをする事が多いので、すぐ食べないものは冷凍保存をよくしています。
牛肉を冷凍保存する場合は、以下の5つの注意点を確認しながら保存しましょう。
それだけでも菌の繁殖を防ぐ事ができます。
【保存方法】
1.牛肉から出たドリップをしっかり拭き取ったら、牛肉を少量に分けます。 ※保存後は10日以内には消費してください。 |
★味付けをしてから冷凍保存をすれば、忙しい方には時短になりますし、調味料が牛肉を保護するため冷凍焼けや酸化を防ぐのでおすすめですよ。
冷蔵保存
ここからは冷蔵保存の注意点と保存方法をご紹介します。
冷蔵庫で変色を防ぎながら保存出来たら解凍する手間も省けますし、すぐに使えるのはありがたいですよね。
冷蔵保存する際は以下の4つの注意点を参考にしてみましょう。
冷蔵庫をしっかり収納したいと、牛肉の上に物を置くのはやめましょう。
私もつい置いてしまうことがありますが、そうする事で牛肉からドリップが出やすくなってしまいます。
保存時にしっかり拭き取っていても、また出てしまっては意味がないですよね。
ドリップは残っていると菌も繁殖しやすいので、気をつけましょう。
【保存方法】
1.冷凍保存と同じように、牛肉から出たドリップをしっかり拭き取ったら、牛肉を少量に分けます。 ★開け閉めの多いドア付近は必然的に温度も高くなりやすいので保存には適しません。 |
冷凍に比べて冷蔵は保存期間も短いので、自分の使用期間や必要に応じて保存してみましょう。
少し手間はかかりますが、簡単ですし美味しい牛肉を食べるためにひと手間かけてみましょう!
まとめ
今回は、牛肉が茶色く変色してしまう理由や見分け方、保存方法についてご紹介しました。
「新鮮な牛肉は元々、茶色のような暗めの赤色をしている」
鮮やかな赤色が新鮮だと思っていた私には、一番衝撃的でした。
皆さんもこれからの買い物の基準が変わるかもしれませんね。
ただ、鮮やかな赤色から茶色に変わっていくのは、酸化や菌の影響が少なからずあるので保存方法や期間には十分に注意しましょう。
また、腐ってしまった牛肉はもったいないですが、くれぐれも食べないようにしましょうね。
正しく保存をする事で変色や腐敗を防ぐことができます。
ちょっとしたひと手間なので、面倒だと思わずに実践してみてください。
そして、美味しいお肉を楽しんでくださいね。